初めて違和感を感じたのは年明け三が日の頃でした。
いないはずの虫のような黒い影が見えるようになりました。
その後、視界がすりガラス越しのようになってきました。
これは、おかしいということでいつもお世話になっている眼科を受診。
このときは、眼球内が血液で満たされているということでエコー撮影という検査をしていただきました。
結果、眼球奥の血管が出血しているということで血管を強化する薬を処方していただきました。
一週間後の受診日、午前中は一気に視界がすっきりし一安心と思っていました。
ところが、午後になると、今度は左目の右下あたりからオイルのような黒い影が出てきました。
そして、受診しようと病院を訪れた16時ころには左上の一角を残し真っ黒な視界になってしまいました。
診察の結果は、
「網膜剝離」
ということで、紹介状を書いていただき、この辺りでは一番!と太鼓判を押された、
「富士宮市立病院 眼科 増田先生」
を紹介していただきました。
木曜日、朝一で受診。
金曜日に、入院・手術と決定しました。
こんなご時世ですので、面会は一切禁止。
木曜日の受診で、レントゲン、心電図、血液検査を終え、金曜日に備えます。
ちなみに、網膜剥離というと、有名なのはボクサーなどのコンタクトスポーツにおいて外来の衝撃により起こると思いがちですが。
実は、眼球内の水分がやせて少なくなる時に後ろの網膜を引っ張て剝がしてしまう、
「誰でもなりうる病気」
という御説明をいただきました。
じゃあ、この網膜剥離を治すためにどのような手術を行うのか?
まずは、眼球に麻酔をし眼球内の水分を抜き取ります。
その水分に代わり、ガスを注入し、剥がれた網膜をもとの位置に戻します。
その後、剥がれた網膜をレーザーで焼きやけどのような状態を作り張り付けます。
一部、穴が開いた部分などは、同じようにレーザーで焼き付け塞ぎます。
手術の流れは、このようなものです。
(医師の説明を基に筆者が記憶している限りを記しています。詳細については医師にご確認ください。)
説明を聞く限り、ぞっとするような内容ですよね。
しかし、手術そのものは30~40分とのこと。
先生には全身麻酔を希望しましたが、体への負担は圧倒的に部分麻酔の方が楽ということで部分麻酔を選択しました。
この選択は、本当に良かったと思いました。
さあ、いよいよ入院となります。
案内通り、10時に病院につきました。
一通りの説明をいただき、病棟に向かいますが、病棟入り口で家族ともお別れ。
コロナ禍の現在だからこそという感じですね。
手術は16時半ころ開始とう案内をいただきました。
しかし、この時間が、前後する可能性がある。
基本的には、前にずれる可能性が高いとのこと。
ここまできたら、もうまな板の上のコイです。
医師と病院スタッフを信じてすべてお任せするしかありません。
最初の覚悟通り、予定時間の1時間ほど前に、手術開始ということになりました。
結果から申し上げますと、
痛みは一瞬
です。
麻酔をうたれるときに、一瞬チクッとします。
あとは医師のおっしゃる通り、言われた方向を向くだけです。
目の中を針金みたいな機材が動いているのが見えますが、術前の説明を思い出し、
「今何をしているのか?」
がある程度把握できましたので、丁寧な説明に感謝です。
予定通り無事に手術は終了しました。
実は、手術前に、医師から、
「もとの視界を取り戻すためのスタートまでお連れします。そこからはご本人の努力です。」
という説明もいただきました。
これが、何を意味するのか?
翌日から、一週間に及ぶ入院生活でその意味がわかりました。